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不妊症と少子高齢化

結婚にまつわる歴史を紐解いてみると必ずレビラト婚と言う言葉が出てくる。

これは子供を持たずして亡くなった兄弟の妻(つまりは義妹や義姉)を娶る形の婚姻制度である。

慣習的にこの女性によって得た子は実の父親の子ではなく、亡き兄弟の子とされ、財産や集落内の議決権、職業をつぐことになる。

古代ユダヤではその宗教法である律法によってこの継嗣を得るための婚姻の規定が定められていた。

兄弟の子を産むための結婚を断固拒否して体液を地面に流し、死を得たオナンの逸話はあまりにも有名である。

このように古代社会では子を残すことは男女の最大の任務であった。

生産性の高い若い世代を常に1族に供給し、その伝統を継承させ独自性を保つためには生殖が不可欠であったからである。

レビラト婚は男性側にも不妊の原因がある可能性が当時から認められていたことを暗に示唆する。

子を産めない原因が女性にあるのならば何回相手を変えても無意味だからである。

現代社会においても不妊症の患者が増えた場合、様々な問題が起こってくる。まずは少子高齢化による人口のバランスの崩れ。

そこから繋がる社会保障システムの崩壊、それによって行政の手で保護できない貧困者の数が増え、生活苦からの自害、犯罪、非合法的な権利主張のための闘争等法機能全体の崩壊と言ったより深刻な事態に陥る可能性が払拭できない。

法が機能しない状態は国家の死をも示す。国家は法によって定められる存在だからである。

社会全体の機能を維持するためにも不妊治療の技術の発達と制度改革が待たれている。

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